
私は最近、「ああ」というキャラクターを作りました。
きっかけは、単純なことでした。
こういうブログに、自分の写真を貼るのがどうにも苦手だったんです。
風景の写真とか、自分で撮ったなんでもない一枚は、正直どんどん載せていきたいと思っています。
散歩の途中で見つけた、変な形の雲とか。
コンビニの駐車場から見えた、ちょっといい夕焼けとか。
そういうのは、撮った瞬間の空気ごと残しておきたい気持ちがあります。
でも、それだけだと伝わりにくい記事も出てきます。
「これは何の話をしているんだろう」と。
文章の内容によっては、風景写真一枚では、どうにもならないこともあるんですよね。
かといって、自分の顔をそのまま出すのは、なんというか、ちょっと違う気がしました。
ネット上に自分の顔が転がっているというのは、想像するだけで、どうも落ち着きません。
そこで思いついたのが、顔の代わりにキャラクターを立てるという方法でした。
作ったキャラクターの見た目は、いたってシンプルです。
真ん丸の白い頭に、目も鼻も口もありません。
ただ真ん中に、黒い太字で「ああ」と二文字書いてあるだけです。
体もモノクロの線画で、関節や筋肉みたいな細かい描写は一切ありません。
素体というか、マネキンに近い、のっぺりしたシルエットです。
飾り気がないというより、そもそも飾る場所がない。
そんな感じに近いかもしれません。
名前は、そのまま「ああ」にしました。
考えてみれば、当然のことでした。
私自身の分身として作ったので、わざわざ別の名前を用意する必要もなかったんです。
むしろ、同じでいいと思いました。
そりゃそうです。
私と同じ名前なんですから。
分身に他人の名前をつける方が、よっぽど不自然な気がします。
一応、似たようなコンセプトのキャラクターがどこかにいないか、軽く調べてみました。
顔全体が丸くて、目や鼻がなくて、そこに文字だけ書いてあるようなキャラクター。
探した範囲では、見当たりませんでした。
というわけで、これはたぶん、ちゃんとしたオリジナルということになります。
顔のパーツを描かなかったのは、狙ってそうしたわけではありません。
途中で、「これ、描かなくていいな」と気づいた。
それだけのことでした。
目も鼻も口もなくても、文字が一つそこにあれば、それだけで十分「顔」として成立してしまうんです。
むしろパーツを細かく描き込むより、余白がある分、見る側が勝手に感情を乗せてくれる気がします。
笑っているように見える日もあれば。
ちょっとぼんやりしているように見える日もあります。
何も足さない方が、かえって表情が増える。
不思議な話ですが、本当にそうなんです。
このキャラクター、毎回まったく同じデザインで通すつもりはありません。
ポーズが変わったり、線の太さや雰囲気が、微妙に変わったりすることもあると思います。
座っていることもあれば、寝転んでいることもあるかもしれません。
ただ、顔のところに「ああ」と書いてあれば。
それでもう、「ああ」ということにします。
細かい設定でガチガチに縛るより、そのくらいゆるいルールにしておいた方が、私自身、続けやすいんです。
扱いやすい、というのもあります。
設定を固めすぎると、後々自分の首を絞めることになる気がしていて。
そこはちょっと、怖いところでもあります。
自分の顔を出さなくていい。
名前も新しく考えなくていい。
設定に細かく縛られなくていい。
そう思ったら、なんだか肩に入っていた力が、すとんと抜けたような感覚がありました。
ブログを書くときの小さなハードルが、ひとつ減った気がします。
今まで、記事を書くたびに「これ、どう見せようか」と、地味に悩んでいた部分があったんです。
そこに、もう迷わなくて済む。
思っていたより、大きな変化でした。
というわけで、これからはこの「ああ」の顔を借りて、ぼちぼち書いていこうと思います。
風景の写真は私自身の目線で。
それ以外の話は、この丸い顔で。
うまいこと使い分けていければと思っています。
しばらくはこの「ああ」と一緒に、このブログをやっていくつもりです。
